私もたまには本を購入します。そんな本。
認知的ニッチ構築の比類なき力によって、進化が培ってきた生得的な認知機能システム(システム1)が追いつけないほどに、我々は急速にその環境を改変してきたのである。
p. 20
ちょうど最近こんなことをツイートしていた。
From my point of view, it seems that critical thinking is more a storage engine than a transportation subsystem.
— Mitsuishi Tomomi 三津石智巳 (@tlila) 2020年12月26日
データベースに例えて言うと、システム2がストレージエンジンで、システム1がトランスポーテーションサブシステムなのだと考えると色々はっとする。私達はややもすればシステム2でコミュニケーションが取れると思いがちなのではないか。
技法1 学びの動機付けマップ
わざわざ人に話すことでもなかったのだが、私の中で学びの動機付けはいくつか明確なものがあるように思う。
- (出来事)浪人生時代の予備校講師との出会い
- (出来事)「小論文を学ぶ」との出会い
- (出来事)「パターン、XP、Wiki」との出会い
- (出来事)ARGとの出会い
ここでは一つをピックアップしてみる。
(出来事)浪人生時代の予備校講師との出会い。なかでも化学の石川先生との出会いは衝撃的だったように記憶している。夏期講習か冬期講習での無機化学についての説明のほんの一場面であったと記憶しているが、物質の壮大な輪廻を見事に説明し切っていて頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた。内容は正直覚えていないのだが。
- (影響)「世界はつながっている」という事実を強烈な印象とともに知った。
- (評価)「システム思考」の原体験。常にシステム全体をまず理解をしようとする思考の癖はこの体験が関係していると思う。仕事をする中で、この癖は割と少数派であることに気づく。
- (影響)そんな衝撃から一時は化学の道に進むのもありかと思ったが、そもそも私はどの科目の成績も「程々」であった。一歩引いて、むしろどの科目も真に面白いところがあるはずだと気づく。一人で学び尽くすことはできないという現実を前にして、では、将来にそういう希望を持った人を助けるようなメタな学問(図書館情報学)を学ぶのはどうだろうとと思った。図書館情報学を見つけたきっかけはあまり良くは覚えていない。Webを検索していてたしか、図書館情報学の留学体験談のようなものを読んだようなおぼろげな記憶がある。
- (評価)人、技術、組織という思考軸は図書館情報学を学んだことによって得られた。また、いまのEngineering Managerという職がマッチしすぎていることを年々感じる。
技法2 可能の階梯
私の未知の領域を独学する方法は一つしかない。
- 図書館のOPACもしくはSign In to O'Reillyでキーワード検索してヒットした本を手あたり次第に読む。これでどんな分野でもいける。シンプルでよい。
技法3 学習ルートマップ
この技法を読んでいて思ったが、独学と経営者の思考って、道無き道を進む感じがなんか似てる気がしたな。
技法14 私淑
うちの社長と出口治明氏が私にとっての師である。ところで一度は別府の地を訪れたいとは思っている。
私淑の骨法は師匠がどんな場合に何をやってきたかという事実を集めることに留まらず、「仮想の師」という人格モデルを作り上げ、「この人ならば、こんな時どうするだろう(行動)?どう考えるだろう(思考)?」という自問自答を繰り返すことにある。
p. 184
よくやっている。
技法15 会読
このブログの【感想】記事は実は一人会読なのだということに気がついた。