誰かが誰かに勧めているのを横目で見たので読む。
このような積み上げ型の考え方が優位な世界を、僕は「カイゼンの農地」とよんでいる。
p. 26
productionの世界の話と理解。ところで、productionのことを「サラリーマン根性」のような属性として扱っているのはいただけない。productionにおいて目標が「絶対善」であるのは、productionの本質が設計情報の転写だからである。設計情報を転写できないproductionは不良である。例えば、毎回印刷物がランダムなコピー機があったらそれは不良品だと誰もが思うだろう。根本的にはdevelopmentとproductionが勘違いされているることが多い・developmentの重要性が相対的に上がってきているというのが私の仮説。
「論理」を手に領土拡大を目指す「戦略の荒野」
p. 32
「成功のコンセプト」が言うところの「戦争型ビジネス」のことと理解。私の理解ではこのタイプのビジネスはやりたくてやるというより、やっておかないとここから無為に攻め込まれがちなので仕方なくやるという側面が多いように思う。
構築主義の核心は、綿密な計画に先立って、まず不完全なアウトプットを行い、それを起点に対話・内省を促していくということにある。このような試作品のことをデザイン思考の世界では「プロトタイプ」、そしてそうやって試作品をつくる行為を「プロトタイピング」と呼ぶ。
p. 45
いわゆる「走りながら考える」ことを「構築主義」と呼称するのは気に入った。社会学における構築主義とはあまり関係ないと思う。
The design and development of Moodle is guided by a "social constructionist pedagogy". This page attempts to unpack this concept in terms of four main, related concepts: constructivism, constructionism, social constructivism, and connected and separate.
Philosophy - MoodleDocs
脱線してconstructionismについて調べていたらMoodleの公式ドキュメントに面白い記述があった。
構成主義が示しているのは、知識は外から学習者にただ注入されるのではなく、学習者の頭の中で改めて作り直されるということです。
…
構築主義とは1つの学習理論です。学習とはどのように行われるかの信念を表しているものなのです。
Make: Japan | 新刊『作ることで学ぶ』は3月25日発売! サンプルPDFを公開します
Make: Japanに興味を持った。
レゴ・シリアス・プレイ
p. 123
これは取り入れたい。
総じて「アイデア大全」のサブセットという感じの本であった。本書が「ビジネス書」であるからか、誰でもできる!ということを強調するのだが、「仕事ができるとはどういうことか」が言うように、センスの話をスキルの話に矮小化してしまっていないだろうか。自分モード・妄想の重要性は私も大いに同意するところであるが、人生の期間に成就するとは限らないと思う。