生産性をあげるとは、
- 「同じ仕事をより短い時間でこなすこと」
- 「同じ時間でたくさんの量をこなすこと」
- 「同じ時間で仕事の質を高めること」
であり、それはすなわち、人が「成長すること」を意味しています。
p. 6
生産性を上げる=成長とは随分思い切りの良い定義に思えるが、これくらいの方がむしろ分かりやすくてよいのか?
知的生産性とは、
p. 7
- 「自分の頭で考えて、成長すること」
これも思い切りの良い定義。これか大事なことは同意するけれども。
大学を運営・経営していくには…4年間という限られた時間の中で、学生を大きく成長させることが求められています。
p. 9
4年間でたくさんの学生を成長させること。
今のサービス産業モデルで求められるのは、自分の頭で考え、新しいアイデアを生み出せる人です。
p. 38
これと、2:6:2の法則が止揚できない。自分の頭で考える人は2割でいいのか、10割なのか。
グローバル企業では、社員が夜遅くまで仕事をしていると、「ダラダラと残業をしているのは、能力がないからだ。次回のレイオフ(企業の業績悪化などを理由とする一時的な解雇のこと)の候補にしよう」と考えます。
p. 41
これは当然に思える。
その好例はハリウッドの映画です。上映時間を2時間前後に収めることが多いのは、人間の1回の集中力の目安が2時間だからです。
p. 43
映画と集中力の説明は引き出しに入れておこう。
詩人・小説家の島崎藤村は、「人の世に三智がある 学んで得る智 人と交わって得る智 みづからの体験によって得る智がそれである」という言葉を残しています
p. 47
出典は島崎藤村だったのか。
「旅」=「現場」と言い換えていいと思います。
p. 50
現地現物ということじゃないかな。
「おいしい生活」はイコール「教養」もしくは「リテラシー」であり、さらには、イコール「イノベーション」でもあると思います。
p. 54
幸せな人生というと超上から目線だなと思っていたが、おいしい生活というのはマイルドな表現に思える。で、おいしい生活とまずい生活で選ばせる。おいしい生活がよければ「いろいろな知識を身につける」×「自分の頭で考える」。
組織の目的、向かっている方向、置かれている状況、トップの理念を理解している人は、「一を聞いて十を知る」(一を聞いて、自分の頭で考えて、十の結果が得られる行動を起こす)ことができるので明らかに知的生産性は高くなります。
p. 75
そりゃそうだ。問題は組織にこういう人材が何割必要か。
「無」は、仕事をなくす、つまり上司の指示を無視する。ようするに、言われた仕事を全部やる必要はないということです。
p. 80
真面目な人は仕事を全て全力でやろうとするが、力を入れる仕事と力を抜く仕事は間違いなくある。大体、変革プロジェクトですらなし崩しに消滅するので、本当にやるべき仕事は少ない。やるべきことをやるのが大事。
先行きは誰にもわかりません。
p. 103
私もこの考えの持ち主だったのだが、書評:「超予測力」 フィリップ・E・テトロック&ダン・ガードナー著 : タイム・コンサルタントの日誌からを読むと、少し違うような気もしている。
ルールを守れるのも、例外を認めないのも、「腹落ちするまで考えた上で決めたルール」だからです。自分が心から納得して、「そうしよう」の決めさえすれば、誰でもルールを守れるのではないでしょうか。
p. 114
だからこそルールは腹落ちするまで決めてはいけないとも言える。組織のルールであればなおさら。
全力投球する体力や気力が続かないのであれば、仕事を辞めることを考えればいい。
p. 117
これはささった。出口治明氏の本で、ルールと腹落ちに関してはこの本が一番ささる。
腹落ちすると、自己暗示がかかりやすくなります。
p. 119
あー、これか!以前操縦桿を握る - 三津石智巳を書いたときにはよく分かっていなかったことが分かった。私はまだまだ「おいしい生活」を高める必要がある。
国内主要3紙「読売新聞」「朝日新聞」「日本経済新聞」を読んでいます。
p. 125
たまにググるので。月のコストどれくらいなんだろうな…。調べたら10000円くらいだっま。むーん。
日記はそもそも「自分しか読まない」ことが前提なので、あまり整理されないまま書いてしまうことがよくあります。
p. 140
自分のこのブログは日記なのだが、アウトプットの練習なのでよいことにする。
仕事における成長とは、「自分の頭で考えて、『無減代(なくす、減らす、代用する)』を実践できるようになること」です。「無減代」を実践すると、時間が捻出でき、本当に大事なことに集中できるようになるため、知的生産性が高まります。
p. 153
この定義であれば、成長したくないって人は時間を捻出したくない、大事なことに集中したくない人ということになる。
「上司の仕事は、部下を育てることではありません。なぜなら、人の能力が劇的に伸びることはないからです。上司にできるのは、部下に対して『今持っている能力を最大限に発揮できる仕事』を上手に与えて、見守ることだけです」
p. 191
流石にこれは「働く大人の学びを科学する」に対して無碍な発言に思われる。そもそもこの本の主題は知的生産性を高めることであり、それに上司が全く関われないというように読めるこの文はいささか不思議である。とはいえ、適切な経験と内政支援によって大人が成長感を感じるという事実からは、適材適所という表現は遠く離れてはいない。
誰にどんな仕事を担当させるかを決めた段階で、その組織のパフォーマンスは決まるといっても決して過言ではありません。
p. 194
私は賛成です。アジャイルやスクラムの自己組織化チームというのは、キラキラしてるけど、じゃあそのチームを配置したのは誰なのかという視点が抜けているように思われる。
生産性を上げる一番の起爆剤は、「楽しい」あるいは「おもしろい」という感情です。
p. 238
Get Things Doneとか、Passionately Professionalのために「楽しい」が必要。
楽しくおもしろくする工夫を別の言葉に言い換えると4Psです。
pp. 239-240
- Project どんな仕事でも目的があるはず。つまり仕事はすべてプロジェクトです。
- Passion どんな仕事でも「やる気」は不可欠です。
- Peer ひとりでできる仕事はどこにもありません。あらゆる仕事はチーム、つまり仲間(Peer)と助け合って行うものです。
- Play 遊び心です。真面目で一生懸命だけでは長続きしません。冗談を言ったり多少はふざけてみたり、つまり「楽しく」「おもしろく」なければ、仕事は長続きしないのです。
これがプロマネと人材発達支援の統合なのだよ。