三津石智巳

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Books I'm reading 📚 無料についての断章

商売においては、買い手にも売り手にも一定のコミットメントが求められる。「価格」が市場取引においてコミットメントを示す一義的な指標となることはすでに述べた。高倉健は言う──仕事を受けるときの基準は2つ。ギャラが高いことと拘束時間が短いこと(野地秩嘉高倉健インタヴューズ』)。

 

商品を無料で提供するのは、商売の道徳に反している。市場で価格がつかない「仕事」は仕事ではない。買い手は自分にとっての価値を判断する。それに応じておカネを支払う。売り手はおカネをいただく以上、それに見合うだけの価値があるものを提供しなければならない。それができなければ、次の注文は来ない。こうした緊張関係が生み出すコミットメントが仕事の質を向上させる。商売は私のような怠惰な人間にも規律を与えてくれる。

 

自分以外の誰かに向けてやるのが仕事である以上、まずは相手を儲けさせ、その結果として自分も儲ける──商売の1丁目1番地だ。約束したことは実行する。時間には遅れない。原稿であれば、締め切りは必ず守る。相手の立場に立って、相手のためを考える。商売は人間を成熟させる。

非常に良い。試しに著者のサロンに入会してみた。