三津石智巳

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【感想】はじめて出会う会計学〔第3版〕

資産と費用で検索して見つけた。

会計のさまざまな用途から、会計の目的は以下の2つに整理することができるだろうという理屈ないし理論が考え出されました。

  1. 情報提供目的
  2. 利害調整目的
pp. 9-10

企業内の予算編成は、2の目的が強いのではないか。

デュー・プロセス

p. 36

民間機関がルールを決める際に中立性を確保する1手法

  1. 論点整理の公表
  2. 公開素案の公表
  3. 企業会計基準等の公表

代替的会計処理の選択範囲を幅広く認めるIASのアプローチに懸念を表明したIOSCOは、そうしたオプションを可能な限り削減することによってこそ、強制力を認めることができる水準の会計基準の品質が保証されると考えていた。

p. 39

共感する。

会計を研究する意味は、正しい計算方法を追求するってことではないと思うよ。たかだか羊羹の切り分けでしかないことに、立派な経営者たちが夢中になっている、その理由をハッキリさせることだと僕は考えているんだ

p. 60

これはすごい!真理を追求するのではなく、虚構と人間の関係性を追求するという。また、「社会心理学講義」読みたくなってきた。

「会計のツボは配分計算である」ということが、本書が伝えたい第一のメッセージです。

p. 61

いくつか会計の本を読んできたつもりだったが非常に新鮮な考え方だ。デザートを先に食べるか後に食べるかという話である以上、究極的には正しさの問題ではなく、好き嫌いの問題である。好き嫌いの問題に対しては、価値観を全面に説明することが大事だと思う。また、楠木建氏の「好き嫌い」シリーズを読みたくなってきた。

投資額と回収額がわかれば利益は計算できますが、会計専門家はそれだけでは満足しません。彼らは、利益は利益でも、それが「いつの」利益なのかを問題にするのです。

p. 71

「会計専門家」は困ったさんだな。

企業も収支報告だけの会計で済むなら随分楽がてきるはずなのに、手間隙かけて利益を求めることに果たして価値があるのでしょうか。

p. 276

ここが私が一番わかってない疑問かもしれない。

幸い、この朱の実証研究では、利益データのほうが収支データよりも、株価データとの関連性が強いという結果がおおむね得られているようです。

それでも、このことをもって利益が投資家にとって価値ある情報であることが立証されたとまで結論づけることはできません。

p. 276

利益を計算する意味がゼロではないと言えそう。

会計情報のうち経営者が操作可能な部分について、なぜ操作が行われるのかを明らかにしようとする研究もある。

経営者が操作した情報が与える影響について明らかにしようとする研究もある。

p. 282

なるほど。

後のことは忘れてしまっても構いませんから、以下の3点だけ、脳に刻みつけておいてください。これさえ頭に入っていれば、会計に関するたいがいのことは、あとは想像力でなんとか理解できると思います。

  • 会計は成績である。
  • 会計は配分である。
  • 会計はルールである。
p. 310

この割り切りは好きだ。